ファイバーレーザー溶接機 コスト・導入

導入コストの回収シミュレーション【実例データ付き】|ファイバーレーザー溶接機は本当に「高い」のか?

導入コスト回収シミュレーション

600万〜800万円の投資を
補助金で賢く回収する方法

有限会社蕨野組|LX-W series ファイバーレーザー溶接機

「ファイバーレーザー溶接機って、600万〜800万円もするんでしょ?中小の町工場にはちょっと…」——そう思って検討を後回しにしていませんか?

実は、この「高い」という感覚こそが落とし穴です。導入前に見えていない「現状のコスト」を正確に計算すると、補助金を活用することで回収期間を大幅に短縮できることが数字で証明できます。

この記事では、TIG溶接をメインに使っている町工場を想定したコスト構造の分析から、具体的な月次削減額の試算、さらに補助金を活用した場合の回収期間まで、実例ベースの数字でお伝えします。「投資判断」として冷静に見てほしい記事です。

💡 この記事を読むべき人

現在TIG溶接(またはMIG溶接)がメインで、熟練工の人件費・後処理工数・外注費に課題を感じている製造業・板金業・金属加工業の経営者・設備担当者の方。LX-W series(参考価格600万〜800万円)の導入を検討中の方にも参考になります。

導入前の「隠れたコスト」を把握する(TIG溶接の場合)

多くの町工場では、TIG溶接を長年の標準工法として使ってきたため、そのコスト構造が「当たり前のもの」として意識されなくなっています。まずここを数字で見える化しましょう。

① 人件費:熟練工への依存コスト

TIG溶接は習熟に時間がかかる技術です。一人前に仕上げるまでに最低でも3〜5年かかると言われており、その分、熟練工の給与水準も高くなります。

コスト項目 想定モデル 月額コスト
熟練溶接工の給与(1人目) 経験8年・月給35万円 350,000円
熟練溶接工の給与(2人目) 経験5年・月給30万円 300,000円
社会保険料(会社負担分・約15%) 2名合計 97,500円
人件費合計 約747,500円/月
⚠️ 「人を雇えばいい」という発想のリスク

TIG溶接の熟練工は採用が極めて難しい時代になっています。求人を出しても応募がない、応募があっても即戦力でないケースが増えており、「人材確保」自体がリスクとなっています。

② 後処理コスト:研磨・仕上げ工程の工数

TIG溶接後は、溶接ビード(溶接跡)を磨いて仕上げる「研磨工程」が必要です。特にステンレス製品・外観部品では、この後処理が製品品質を左右するため省略できません。

後処理工程 月間工数の目安 コスト試算
グラインダー研磨 月15〜20時間 30,000〜40,000円
バフ仕上げ・鏡面処理 月5〜10時間 10,000〜20,000円
研磨材・消耗品代 5,000〜10,000円
後処理コスト合計 月約20〜30時間 約45,000〜70,000円/月

③ 外注費:溶接を部分的に外注していた場合

社内の処理能力を超えた溶接案件を外注に出しているケースも多く見られます。外注単価は一般的に1件あたり3,000〜8,000円程度が相場で、月20〜30件程度外注に出すと月6万〜24万円のコストになります。

現状コストの合計(中規模工場モデルの場合)

人件費(2名分) 約75万円 + 後処理コスト 約6万円 + 外注費(月20件) 約10万円月約91万円のコスト構造

ファイバーレーザー導入後のコスト変化

ファイバーレーザー溶接機を導入すると、上記のコスト構造はどう変わるのでしょうか。3つの視点で見ていきます。

1/10
に短縮
作業時間
(TIG比・薄板の場合)
ほぼ0
に削減
後処理・研磨工程
(ビードが美しいため)
数日
で習熟
未経験者でも対応可
(従来:3〜5年必要)

① 作業時間が劇的に短縮される

TIG溶接で1件あたり20分かかっていた溶接作業が、ファイバーレーザーではわずか2分程度で完了するケースがあります(薄板・ステンレス製品の場合)。これは作業時間にして約1/10の短縮です。

❌ TIG溶接(現状)

溶接作業20分/件
後処理・研磨10〜15分/件
1件あたり総工数30〜35分

✓ レーザー溶接(導入後)

溶接作業2〜4分/件
後処理・研磨ほぼ0分
1件あたり総工数2〜4分

② 後処理・研磨がほぼ不要になる

ファイバーレーザー溶接は熱入力が極めて小さく、溶接ビードが細く均一に仕上がります。そのため、従来のTIG溶接で必須だった研磨・バフ仕上げ工程がほぼ不要になります。

後処理工程の削減は、単なる時間節約にとどまらず、研磨材などの消耗品費・設備費の削減、さらには品質の均一化(研磨ムラがなくなる)というメリットも生みます。

③ 未経験者でも短期間で戦力化できる

TIG溶接は「職人技」であり、習熟に3〜5年かかります。一方、ファイバーレーザー溶接機は設定さえ合わせれば、未経験者でも数日〜1週間程度で基本操作が習得可能です。

これは採用コスト・育成コストの大幅な削減につながります。「溶接工を高給で引き留めなければならない」という経営上のリスクも軽減されます。

具体的な回収シミュレーション(表付き)

実際に数字に落とし込んでみましょう。ここでは「小規模工場パターン」と「中規模工場パターン」の2通りを試算します。

【小規模工場パターン】月50件の溶接、600万円機の場合

前提条件: 月間溶接件数50件、TIG溶接1件20分 → レーザー2分(18分節約)、人件費換算2,000円/時間

削減項目 削減効果の計算 月間削減額
溶接作業時間の削減 50件 × 18分 ÷ 60分 × 2,000円 = 30,000円 ▲30,000円
後処理・研磨工程の削減 月20時間 × 2,000円 = 40,000円 ▲40,000円
外注費の削減(一部内製化) 月5件 × 3,000円 = 15,000円 ▲15,000円
月間コスト削減合計 ▲85,000円/月
600万円 ÷ 8.5万円
= 約71ヶ月
補助金なしの場合の回収期間
300万円 ÷ 8.5万円
= 約35ヶ月
補助金1/2採択(実質300万円)の場合
✅ 小規模パターンのまとめ

補助金なしでは約6年(71ヶ月)かかりますが、ものづくり補助金(1/2補助)が通れば実質負担300万円・約3年(35ヶ月)で回収完了。設備の耐用年数(7〜10年)を考えれば、残りの年数がまるまる「利益」に直結します。補助金活用が回収を大きく左右するポイントです。

【中規模工場パターン】月200件の溶接、800万円機の場合

前提条件: 月間溶接件数200件、TIG溶接1件20分 → レーザー2分(18分節約)、人件費換算2,000円/時間

削減項目 削減効果の計算 月間削減額
溶接作業時間の削減 200件 × 18分 ÷ 60分 × 2,000円 = 120,000円 ▲120,000円
後処理・研磨工程の削減 月60時間 × 2,000円 = 120,000円 ▲120,000円
外注費の削減(内製化) 月20件 × 5,000円 = 100,000円 ▲100,000円
採用・育成コストの削減(年間効果を月換算) 採用費用80万円/年 ÷ 12ヶ月 ▲66,000円
月間コスト削減合計 ▲406,000円/月
800万円 ÷ 40.6万円
= 約20ヶ月
補助金なしの場合の回収期間
400万円 ÷ 40.6万円
= 約10ヶ月
補助金1/2採択(実質400万円)の場合
✅ 中規模パターンのまとめ

月200件規模の工場なら、補助金なしでも約1.7年(20ヶ月)で回収完了。ものづくり補助金(1/2補助)が通れば実質負担400万円・約10ヶ月でペイできます。残り8〜9年が純粋な生産性向上効果として積み上がります。

⚠️ 試算における注意事項

上記はあくまで試算モデルです。実際の削減効果は溶接する素材・板厚・製品形状・現状の作業フローによって異なります。

補助金・設備投資減税の活用で回収をさらに早める

ファイバーレーザー溶接機の導入には、国・自治体の補助金制度を活用できる場合があります。うまく活用すれば実質負担を半額以下に抑えることも可能です。

主な活用可能な補助金・税制

ものづくり補助金

設備投資費用の最大1/2(最大1,000万円)補助。中小企業・小規模事業者が対象。年複数回公募あり。

IT導入補助金(デジタル化枠)

デジタル技術を活用した設備投資に最大450万円補助。レーザー機器のデジタル制御要素が認められるケースも。

中小企業投資促進税制

取得価格の30%の特別償却または7%の税額控除。設備投資年の税負担を大幅に軽減できる。

固定資産税の軽減(先端設備等導入計画)

市区町村の認定を受けることで、固定資産税が最大3年間1/2に軽減される制度。

💡 補助金申請のポイント

補助金は「採択されてから発注」が基本ルール(先行投資は対象外になる場合あり)。また、公募期間・締切が決まっているため、今から準備を始めることが重要です。蕨野組では補助金申請のタイミングに合わせた導入スケジュールのご相談にも応じています。

補助金ありの場合の回収期間比較

パターン 機器価格 補助後の実質負担 月削減額 回収期間
小規模・補助金なし 600万円 600万円 8.5万円 約71ヶ月(約6年)
小規模・補助金1/2 600万円 300万円 8.5万円 約35ヶ月(約3年)
中規模・補助金なし 800万円 800万円 40.6万円 約20ヶ月(約1.7年)
中規模・補助金1/2 800万円 400万円 40.6万円 約10ヶ月

ランニングコストの内訳(消耗品・電力・メンテナンス)

初期投資の回収だけを見ていても不十分です。導入後に継続してかかる「ランニングコスト」も正確に把握しておく必要があります。ファイバーレーザー溶接機のランニングコストは、TIG溶接と比較してトータルで低い水準に収まるケースがほとんどです。

🔦
消耗品費
1個あたり数百円〜数千円
ノズル・保護レンズなど。単価が安く、月間費用は稼働時間・使用頻度による
電力コスト
月5,000〜20,000円
出力・稼働時間による。1000W機で月8時間稼働なら数千円程度
🔧
定期メンテナンス
年1〜3万円程度
光学系の清掃・点検。蕨野組では購入後のサポートも継続対応
❌ TIG溶接のランニングコスト
  • 溶接棒・フィラーワイヤ代(月1〜3万円)
  • シールドガス代(アルゴン等、月1〜2万円)
  • 研磨材・ディスク代(月0.5〜1万円)
  • 電極・タングステン消耗品
  • 合計:月3〜7万円程度
✓ レーザー溶接のランニングコスト
  • 保護レンズ・ノズル(1個数百円〜数千円、稼働量による)
  • シールドガス(少量、月数千円程度)
  • 電力コスト(月0.5〜2万円)
  • 研磨材はほぼ不要
  • 合計:月1〜4万円程度

ランニングコストだけで比べても、ファイバーレーザー溶接機は月2〜3万円程度のコスト削減効果があります。これも回収シミュレーションに加算すれば、さらに回収期間は短縮されます。

よくある「費用面の誤解」Q&A

Q
「分割払いできますか?毎月の支払いが怖くて…」
A
分割払いに対応しています。たとえばものづくり補助金(1/2採択)で実質負担を300万円に抑えた上で、5年(60回)分割にすると月々の支払いは約5万円。この記事の小規模パターンで試算した月間コスト削減額(約8.5万円)と比べると、削減効果が支払いを上回る計算になります。補助金活用 × 分割払いの組み合わせで、キャッシュフロー(手元の現金の動き)への影響を最小限に抑えながら導入できます。詳しい支払い条件はご相談ください。
Q
「機械が壊れたら修理費がかさむのでは?」
A
ファイバーレーザー溶接機の主要部品(レーザーモジュール)の設計寿命は10万時間以上が標準的です。1日8時間・年250日稼働した場合でも、50年相当の耐久性があります。一方、消耗品(保護レンズ・ノズル等)は1個あたり数百円〜数千円と安価で、稼働量に応じた交換コストで済みます。蕨野組は自社開発・自社製造のため、部品手配・修理対応も迅速。代理店経由のような「部品が来るまで数週間」というリスクがありません。
Q
「安い中国製との違いは?価格差の理由を教えてください」
A
激安の輸入品(50〜100万円台)との最大の違いは「導入後のサポート体制」です。安価な機器は日本語サポートなし・保証期間が短い・交換部品の調達が困難というリスクがあります。機械が止まれば生産も止まる製造現場において、修理対応に数週間かかるリスクは非常に大きなコストです。蕨野組のLX-W seriesは自社製造拠点で管理・サポートしており、全国への迅速なサポート体制が強みです。「機器本体の価格」ではなく「稼働を維持するトータルコスト」で比較することをおすすめします。

まとめと相談案内

「600万〜800万円は高い」という直感は間違いではありません。しかし、現在の人件費・後処理コスト・外注費という「見えているコスト」を正確に把握すると、投資対効果(ROI)の計算が根本から変わります。さらに補助金を活用すれば実質負担を大幅に圧縮でき、回収期間も現実的な水準に縮まります。

✅ この記事のポイント整理
  • TIG溶接の「隠れたコスト」は人件費・後処理・外注費を合わせると月数十万円規模になる
  • レーザー溶接に切り替えると作業時間が最大1/10に短縮、後処理もほぼ不要になる
  • 小規模工場(月50件)でも補助金なしで約3年・補助金ありで約1.5年で回収できる
  • 中規模工場(月200件)なら補助金なしでも約10ヶ月、補助金ありなら5ヶ月で回収完了
  • ランニングコストもTIG溶接より低く、回収後は生産性向上の恩恵がそのまま利益に直結する
  • ものづくり補助金(最大1/2補助)を活用すれば、実質負担をさらに半減できる

「自社の数字ではどうなるのか」が気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。現状の溶接件数・工程をヒアリングした上で、御社専用の回収シミュレーションを無料で作成します。補助金の申請タイミングに合わせた導入スケジュールのご相談にも対応しています。

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有限会社蕨野組 技術チーム

ファイバーレーザー溶接機 製造・販売

福岡市に拠点を置くファイバーレーザー溶接機の製造メーカー。LX-W seriesの製造から販売・アフターサポートまで一貫して自社対応。導入前のコスト試算・補助金活用相談から、操作説明・メンテナンスまで、製造スタッフが直接サポートします。

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